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横浜市中区、楽しい自動車生活を創り出すお店<ASM>をプロデュースしています。S2000・RECAROを切り口に、色々な話題をお届けします。


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キットパーツではなく、TODA POWERの手仕上げ 点検・加工編 2017/10/14(Sat) 09:35:08
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ピストンは高回転に耐えられるようにピンボス付近は相当肉付けされており、耐久性は申し分ありませんが亀裂チェックを行います。純正新品の表面処理が薄くなってますので、亀裂チェック後モリブデン系の潤滑皮膜をコーティングして、多少の外径アップも狙います。オイルリングの溝にある穴は、戻したオイルでピンボス部分の冷却とピストンピンの潤滑目的もあるので、チェック後は入念な洗浄が必要です。F20C/F22Cは小端ブッシュレスコンロッドだからピンの表面は金属接触しやすくなりオイル管理が悪い場合、時々ダメージのある物が見受けられます。この手のエンジンをO/Hする場合ピンは新品交換、サークリップピンはリビルト毎交換が常識です。



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コンロッドの染色亀裂チェックを行います。まずは赤い浸透材を塗布しその後白い現像液で確認します。F20C/F22C用コンロッドは高回転に耐えるよう非常に高硬度に仕上げられており、肩の部分が強く大端部分のトラブル等はほぼ皆無です。オーバーレブの多いエンジンは、小端のオイル穴付近にカジリやクラックが見受けられる事が稀にあり、クラックがあれば必ず交換の対象となる部品です。組み立て前に小端のオイル穴内側エッジ部分をほんの少し面取りします。バランス調整は小端部分と大端部分の重量をそろえつつ、軽い物に合わせます。



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各部の機械加工のバリ、オイル穴のバリ、今後使用中に剥がれ落ちそうなバリを丁寧に除去します。クリアランスの大きくなってるバルブガイドは熱引きの良い材料の物に交換し、クリアランスも少なめに設定します。磨耗の出やすいEXガイドは純正より長いTODA RACING製に変更して、バルブの振れを抑制しました。



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ポートの加工は基本形状を尊重しつつ、合わせ目の段つきシートリングとの繋ぎ部分、アゴと呼ばれる部分をスムーズに繋げることを目標とします。表面の仕上げは色々言われる部分ですが、面祖度も上げたいので磨き仕上げを施します。燃焼室の加工は、表面の形を整えてから、磨き加工を入れます。1番から4番まで燃焼室容積を合わせることが基本です。揃ってないと気筒毎に圧縮比がバラつき、振動やレスポンス悪化の原因となります。



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シートカットは純正の角度に基づき行います。基本外あたりにセットしバルブの外径を有効に使う形状に仕上げます。バルブのポリッシュを行った後、極細めのコンパウンドを使って摺り合わせをします。



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クランクは、高回転対策として特殊なピン部分オイル穴形状をしていますので、オイル穴の面取りは少なめで行います。ジャーナル部分は、綺麗に仕上げるとメタルとのフリクション低減が図れるのでペーパーと磨きのラッピングを行います。次回はいよいよ最終章、全日本F3選手権最終戦SUGOでの戸田レーシング自社開発エンジンでダブルポールポジション獲得&翌日レース優勝で機嫌が良い戸田レーシング島田先生が、エンジンベンチデータを含めた<総合評価>編を準備中です。お楽しみにっ!



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岡山合宿〜戸田レーシングで食事?編〜


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